ビジネスの楽しさはもつ鍋屋で学んだ。コンプレックスから好きを見つけた話
こんにちは、土谷愛です。
あなたには夢中になっている趣味はありますか?
20年間ずっと無趣味だった私が初めて夢中になれたもの、それはビジネスでした。
これから、私が20歳の時「ビジネスって楽しい!」と思うようになったとある体験をお話しします。
なんとそのきっかけはもつ鍋屋さんから始まります。笑
人生はつまらないものだと思っていた子供時代
私は子供のころから妙に落ち着いた雰囲気の子供でした。
内気で自分の意見や主張を言ったことはほとんどなかったし、人見知りで初対面の大人に愛想を振りまくこともできませんでした。
周りの子が熱中していたアニメやゲームにもまったく興味がわかず、文学小説や大人向けの恋愛ドラマを見ているようなませた子供でしたね。
そんな性格だったので、子供のころ”心から笑った記憶”というのがほとんどありません。
何かをめちゃくちゃ楽しいと思ったことも。
運動会や合唱コンクールなど学校の行事はいつもつまらないと感じていたし、
中学校で入っていたバスケットボール部も何となく続けている、という感じで、何かに熱中した経験がほとんどなかったです。
妙に落ち着いていて、冷めている。
面白くないのに笑ったりもできない。
これといった趣味も、熱中できることもない。
高校生が終わるまで、下手したらまるで感情がないのかと思われそうな学生時代を過ごしていました。笑
人生がめちゃくちゃ楽しくなった大学時代
そんな冷めきった学生時代をぼんやり過ごしていた私ですが、大学2年生の時、とあるきっかけでもつ鍋屋さんでアルバイトをすることになります。
新しく開店するお店のオープニングで、ホール(接客)スタッフとして働くことになったのです。
接客業は、人見知りの自分を変える良いチャンスかなと思いました。
そこでアルバイトを始めてから、私は人が変わったように笑顔で接客を始めました。笑
面白いのは、そこでビジネスの楽しさに目覚めたことです。
そのもつ鍋屋の席数は50席ほどで、その日の売上はもちろん 客数 × 客単価 で決まります。
決められた営業時間の中で、どれくらい客数を増やせるか?と考えれば、お客さんの回転率をあげて、よりたくさんのお客さんに飲食してもらうことがカギになります。
じゃあどうすれば短時間でお客さんが満足して、気持ち良く帰ってくれるのか。
お酒はどんなペースで何杯くらいがいい?
どんな料理を頼んでもらえばいい?
料理を出す順番は?ペースは?
また、1人あたりの客単価を上げることができれば、同じ客数でも売上ががっつり上がります。
例えば1人5000円で20組だと売上は10万円ですが
その単価を1人6000円にできれば、同じ20組でも12万円です。
つまり同じ営業時間で、何万円も売上が変わってくるのです。
じゃあどうしたら客単価を上げることができるのか。
追加で料理を頼みたくなるおすすめトークとは?
お酒がすすむメニューを開発する?
飲んでみようと思えるお酒を入荷するのか?
メニューを見やすく改善するのか?
と、毎日バイト中にそんなことを考えるようになっていきました。
今日はこんなトークをしてみよう、こんなサービスをしてみよう、店長にこんなメニューを提案してみよう…。
少しずつ自分で考えて実践してみると、すぐにその日の売上になって結果を見ることができます。
売上があがれば、お客さんの笑顔も増え、満足度があがっていることもすぐに肌でわかります。
それがものすごく面白い、と思いました。
そのうちバイトにのめり込むようになった私は、大学に通いながら、週4~5日はバイトを入れていました。
ほとんど毎日お店にいるので、次第に私を覚えて来てくれる常連のお客さんが増えてきて、お客さんからは「看板娘」と呼んで慕われるほどになりました。笑
でも嬉しかったですね。
自分の行動の結果が、数字となってすぐにわかる。
昨日まで達成できなかった売上目標が、今日は達成できた。
こうやって自分が成長していく過程が実感できることが、嬉しかったのかもしれません。
ビジネスって楽しい。お金を稼ぐって楽しい。
20年間無趣味で冷めきっていた私が、初めて1つのことに熱中できたのが、このもつ鍋屋バイトでした。
ビジネスが楽しかった理由は自分コンプレックス
じゃあなぜこんなにも「数字で結果がわかる」ことに嬉しさを覚えたか?
と言えば、それは自分へのコンプレックスが強く関係していると思います。
私は昔から自分の妙に冷めた子供らしくない性格や、内気で人見知りで暗い自分がとても嫌いでした。
私より3歳年上の姉は、私とは対照的にとても明るくて、人懐っこくて、昔から近所のおばさんや学校の先生に可愛がられるタイプでした。
友達も多く、学校が終わればいつも友達と遊びに行く。
いつもみんなに愛される、そんな姉がずっと羨ましかったんです。
だからこそ、姉のようになりたいと思って、姉が遊びに行く場所についていったり、姉が始めた習いごとはすべて真似して始めたりしていました。
いま思えば中学校で入ったバスケ部だって、無意識でしたが結局は姉の真似でした。
高校生の時くらいにようやく、無理して姉と同じ行動をしても、自分の性格ではどれもまったく楽しめないし、姉のようにはなれないことに気がつきました。
それと同時に絶望もしました。
こんな自分では人生楽しめないで終わってしまうんじゃないか、と。
だから、ずっとそんな思いがあったからこそ、20歳でようやく打ち込めるものが見つかったこの時は本当に嬉しかったです。
そしてこのもつ鍋屋バイト時代は、自分の行動が確実に数字に変わることに安心感を覚えていました。
私の性格がどんなに冷めていても、数字が出ていれば、売上があがっていれば、評価してもらえる。
そんな気持ちがあったんだと思います。
だから「行動が数字に変わる」ビジネスに魅力を感じたんでしょうね。
どんな人でも数字さえ出せば認められるって、なんて平等なんだ!と。笑
このもつ鍋屋バイトでのビジネス体験がきっかけで、大学卒業後は営業職として働くわけですが、今思えばこれもまさに数字への執着だったのかもしれませんね。
そして今や個人でビジネスを思いっきり楽しんでいます。
コンプレックスから好きが生まれる。
そんな懐かしいお話を今日はしてみました。
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